真空管ギターアンプのバイアス調整方法です。
ネット動画や様々な記事を元に実践して来た方法です。 問題なく作動していますから問題ないものと考えていますが、 感電死、発火火災など危険が伴いますので自己責任でお願いします。
専用の測定器が必要で、テスターだけで測定するのは間違いとの見解をされている方もいらっしゃいますが、 実際どのように調整するのかと言えば、この写真の様に、測定ポイントに測定器を当て、TRIMポットを回し 調整するだけの事です。 ギターアンプのバイアス調整は、ハンダを使って部品を取り替えるとかではありません。
内部のバイアス調整TRIMを回すだけのことです。
僕はテスター1台のみで調整しています。 所有するSuper Champ XDやAC10C1は、ジャムセッションでほぼマスターボリューム全開にします。
負荷が大きければヒューズが飛んだりアンプが焼けたり問題が発生するはずです。 それほど全開にしないのであれば多少バイアスが狂っていても問題は起きません。
全開にしても問題が起きないようにする必要があります。それがバイアス調整です。
プリ管(12AX7やECC83など)交換時はバイアスを調整する必要はありません。 プリ管は手軽に交換してサウンドの違いを楽しむことができます。
バイアス調整が必要なのは、パワー管(6L6、6V6、EL34など)を交換した時です。 ただ、VOX AC10C1(EL84管)の様に、中には設計上バイアス調整TRIMが無く
バイアス調整できないギターアンプもあります。 その場合は、バランスの取れたマッチド管を挿すだけでバイアス調整はできませんから不要です。
勉強や経験上の注意点としまして、
1、内部には数百ボルトの電流が流れていて感電死する危険がある。(僕は必ず軍手着用)
2、負荷をかけすぎると真空管が高熱を持ち発火するんじゃないかぐらいになる時がある。
3、電源を抜いていても、中に溜まっている電気があるので油断禁物。
4、電源を入れるときは必ずスピーカーをつなぐ事。
5、熱を持っている状態で真空管を抜き差ししない方が良い。
6、数十分電流を流して温めてから測定した方が良い。
7、調整ポットを回す時のドライバーなどはプラスチック製など絶縁体が良い。(回路接触時の事故を防ぐ為)
こんな所に注意して取り掛かって欲しいと思います。
それではまず初めに、どんな具合にやるのか参考動画を見てください。
初めてこの動画を見て、意外と簡単なんだなと思ったものでした。実際、調整はTRIMを回すだけです。 ハンダを使って部品を取り替えるとかではありません。
そこまでするのは修理の行為です。
それでは実践です。 手持ちのアンプを実際にバイアス調整した時の記録です。
基本的にパワー管はマッチド管を使います。 プリ管も複数使用する場合はマッチド管の方が良いのではないかと思います。
Fender Band-Master VM編 54mVを目安に調整すれば問題ないと思います。 (2013/12/02売却して手元にない)
Fender Super Champ XD編 GT-6V6Cを使っています。40mVを目安に調整すれば問題ないと思います。 (2018年4月売却して手元にない)
Marshall MA100H編 GT-E34LS使用でパワー管は4本です。調整ポットが2個あり、テストポイントも2ヵ所。 ポット1個が管2本分のバイアスを調整します。1ポットそれぞれ57mV位にしています。
2015年2月コゲ臭と共に音が出なくなる。プリ管が逝ったっぽい。検証の末、2015年3月から80mVに設定。今は手元に無いので検証終了。
Fender '59 Bassman LTD編 2010年12月、GT-6L6GEで初調整し特に問題なく2013年12月まで作動。 2013年12月、Sovtec5881WXTに交換。裏フタを開ければすぐにテストポイントが見つかります。
52mV〜54.5mV以下で良いと思います。2019年3月現在、久々に回路図をダウンロードして見ると60mVとなっており、どうなんだ?と思いながらも60mVの方が実用的な音量の場合音が良い気がするので60mVに設定している。2019年8月売却。
VOX AC10C1はバイアス調整不要。TRIMは無し。マッチドのEL84管を挿せばオッケー。 管の個体差でナチュラルゲインは違ってくると思います。 工場出荷状態ではShuguang
12AX7BとShuguang EL84が挿してあった。 2016年1月16日からShuguang 12AX7BとJJ/Tesla EL84を使用。翌2016年1月17日、自宅鳴らし中にShuguanu
12AX7Bがまたイッタらしい。 2016年1月23日からJJ/Tesla ECC803SとJJ/Tesla EL84を使用。 (2018年4月売却して手元にない)
VOX AC30C2はバイアス調整不要。TRIM無し。マッチドのEL84管を挿せばそれでオッケー。 音量等によるナチュラルゲインは管の個体差で違ってくるものと思います。Mullard
EL84とGT-12AX7-R3の組み合わせの後、GT-EL84R4本、GT-12AX7-Rを2本、 GT-12AX7-R3を1本使用(2014年10月)。2015年2月から、Mullard
12AX7を3本、GT-EL84Rを4本。 2015年11月売却して手元に無い。
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